建設コンサルタントが目指す 交通からみた
未来の北海道の姿への提言

北海道美瑛町

LIFE

2.誰もが自由に移動でき安心して
暮らしていける北海道

都市や拠点と生産空間を
安全で速くつなぐ
道路ネットワークをつくる

センサー等で「安全」が確認できる場合に制限速度をアップするようなことは、技術的には不可能ではありません。
自動車と道路が一体となってさらに「便利」な道路づくりを進める時代はもうすぐです。

T05 高規格道路ネットワークの早期全線開通に向けた挑戦

「北海道 新広域道路交通ビジョン・計画(令和3年4月、北海道)」によると、令和2年3月31日時点での北海道における高規格幹線道路の開通区間の割合は65%であり、全国の89%(北海道を除く)と比較して大きく後れをとっています。このことが産業の衰退や人口減少を加速させてきた遠因ともなっているのです。
そのため、この計画で示された道路ネットワークの全線開通を最優先に考え、北海道に規格の高い広域道路を早期に整備・開通するために、以下に示すような様々な取組を推進する必要があると考えています。

  • 高規格道路の全線開通を最優先にした事業展開・予算配分
  • ビッグデータを活用した道民の暮らしや産業への波及効果分析の実施
  • 波及効果のわかりやすい情報発信(道路整備によるゴールの明示)
  • 費用便益分析(B/C)に代わる新たな道路事業評価手法の開発と制度設計
  • BIM/CIMの展開による効率的な道路整備・維持管理の実現

T06 「安全」で「高速」で「便利」な道路づくりへの挑戦

広い北海道では、移動時間の短縮が強く求められている一方で、規制速度違反が関係する交通事故が少なくありません。つまり、速く走りたいけど走れない、速く走ると安全確保が困難であるといった問題を抱えているのです。
こうした問題への対応は道路の規格を高めるハード整備が一般的ですが、日々進化する自動車の安全技術を活用することで、比較的安価に、「安全」を確保した上で走行速度(規制速度)を「高速」にすることは可能であると考えられます。またこれと並行して、新たな道路の整備や完全自動走行に向けた準備など道路機能の高度化を進め、さらに「便利」な道路づくりを進めるべきと考えます。

  • 自動車メーカーと道路管理者が一体となった安全性と速度の向上に関する研究開発
  • 規制速度の緩和に向けた制度設計の実施
  • 都市内道路やIC、空港、港湾までのアクセス道路の機能のさらなる高度化
  • 道路改良や路車間通信装置の設置など、完全自動走行化に向けた道路機能の高度化
  • 道路インフラの整備や研究開発・制度設計の工程を示したロードマップの作成・公表

強化すべき交通インフラ

  • 高規格道路ネットワークの早期全線開通
  • 高規格道路、都市内幹線道路、空港・港湾・ICアクセス道路の機能高度化
  • 完全自動走行化に向けた道路機能高度化
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